あらゆる時代のあらゆる人間にとって重要な意味をもつ結末

神を信じることは、生の意味に関する問いを理解することである。

神を信じることは、世界の事実によって問題が片付くのではないことを見てとることである。

神を信じることは、生が意味をもつことを見てとることである。


トルストイの偉大の一つは何と言っても、

彼の問題の対象が全人類の運命に関することであった点である。

彼ほど真剣になってそのことを心配した人があろうか。


ドストエフスキーは矛盾の中にじっと座って円熟していった人であり、

トルストイは合理的と信ずる道を果てまで歩かねば気がすまなかった人だ。


人生五十年の貧しい経験よりも

アンナカレーニナの百項を読む方が

どれだけわれわれの人生を豊富にするかも知れない

あらゆる時代のあらゆる人間にとって重要な意味をもつ結末