良き世界は来させたい。しかし犠牲者は絶対にさけたい。
悲劇、喜劇、史劇を幾度も読んだが、
あやまりなく味わったところはやはり同じこと、
嫌悪と退屈と不可解であった。
シェイクスピアの作品は、およそ芸術の要求に答えていないうえ、
しかもその傾向は最も低劣かつ不道徳である。
『アンナ・カレーニナ』でも、『オネーギン』においても、
唯一つの問題も解決されていませんが、
それらの作品があなたを十分満足させるのは、
全ての問題が正しく設定されているからです。
『アンナ・カレーニナ』は芸術として完璧である。
現世紀のヨーロッパ文学において、比類すべきものがない小説である。
全くもって単純な人生の真理を認識するためには、
何らかの積極的なもの、何か哲学的なもの、
何か深い学問のようなものは必要ありません。
必要なのは唯一つ消極的な特性だけです。
迷信を持たないことであります。
彼は世を教えんとして、世を救はんとして著作をなした。
然れども著作の真意既に誤りたれば、
世の人はさておき、己を安むるも奏功せざる。
思索の深い真剣さが沈黙を命じた
主人公達を、眩い照明や閃光灯の光の中で描くようなことを決してしない。
また主人公達に都合の良い状況を作り出そうともしない。
彼は何も隠さず何も沈黙しない。
彼は全世界の人がまちがつてゐた場合、
恐れずにそのまちがいをはつ切り云ひ切れる人だ。
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一つの種の命が滅びるだけだから、何も問題ないです。゜(´∩ω∩`)゜。