【ロシアの文豪】フョードル・ドストエフスキー 愛は全てを贖い全てを救う

 

 

罪と罰

 

人を助けるには、まずそうした権利を手に入れる必要がある。

 

一つの死、千の命、一個簡単な数学的問題ではないか?

 

どうしても誰かが犠牲にならなければならないなら、私がなります。

 

別の理論でも考えついたら、一億倍も醜悪なことをやらかしていたかもしれない。

 

嘘は常に許されるべきものだ。嘘は愛すべきものだ。何故なら真実を導くから。

 

彼は広場の真ん中に跪き地面まで身を屈め、歓喜と幸福とを感じながらその汚い土に接吻した。彼は立ち上がってもう一度身を屈めた。

 

今、全てが急に変わってはならぬ、という法はないではないか。

 

 

白痴

 

世界を救うものは美だ。

 

真実を語る者は、機知のない人間だけである。

 

悪霊

 

真の真理とは、常に真理らしくない。

 

無限の自由は無限の専制に終わる。

 

人間が不幸なのは、自分が幸福であることを知らないだけ、ただそれだけの理由である。

 

完全な無神論は、完全な信仰へ向かう道である。

 

人間は自殺をしないで暮らすために、神を考え出すことばかり熱中してきた。今日までの全世界の歴史は、ただこの一言に尽きる。

 

 

未成年

 

神のない生活は、苦しみでしかない。

 

金は全ての不平等を平等にする。

 

金はあっても、理想のない社会は崩壊する。

 

孤独な落ち着いた力の意識、自由というものの完全無比な定義である。

 

言葉に現れるよりも、内部に残っているものの方が、桁外れに多い。