我々はどこから来たのか 我々はなにものなのか 我々はどこへ行くのか


アメシストが芸術を適当に紹介する Part6 ポール・ゴーギャン



神々は、パンドラの箱に詰める禍の一つとして「希望」を付け加えた時、してやったりとくすくす笑ったに違いない。

神々は、それが全ての禍の中で最も残酷な禍だとよく承知していた。

人間に最後まで惨めさを耐えさせるのは「希望」なのだ。


世界は主義によって救われない。人によって救われる。

人の集合によって救われない。

全知全能にしてすべての人を愛する人によって救われる。


人類の歴史は、その初めから終わりに至るまで、信仰と腕力との競争史である。

ある時は、信仰が腕力を制し、またある時は、腕力が信仰を制している。

天使とは、美しい花をまき散らす者でなく、苦悩する者のために戦う者である。