【愛知が生んだ児童文学作家】新美南吉(にいみなんきち) はあー・・・・・・お手々がちんちんする
ほんとうに人間はいいものかしら。ほんとうに人間はいいものかしら
あまり有頂天になると、幸福ににげられるという気がしたからであった。
世の中は、りくつどおりにゃいかねえよ。いろいろふしぎなことがあるもんさ
世の中が一つの大きな車の輪なら、嘘やへつらひはそれを滑かにまはすための油のやうに思はれます。
ほんたうに立派な人といふものは、偉さうなことはいはない。
何にもお説教をしない。黙つてゐる。それでゐて他人を感化するのですね。
今となつてはわかつたわい。あつちの路がごくらくへつづき、
こつちの路がろくでもないところへつづいてゐることが……。