アンリ・フレデリック・アミエル

もはや自分の前途に自由な時が数十年ある、一年ある、一月ある、

などと空想できなくなった時、もはや数十時間しかなく、

明日の晩は未知のものの脅威を秘めてやって来るのだと考えた時、

人は必ずや芸術・科学・政治などは拒否し、

自分自身との対話に満足するだろう。

そしてこれは、最後の時間まで可能である。

この内心の対話こそ―死刑の宣告を受け、

刑の執行が延期されている者にとって残された唯一のものである。