【フランスの文豪】オノレ・ド・バルザック 私の命は二人の為にある 二人の為に生まれ生き死ぬ
ブロンズちゃんの書籍紹介 Part18 オノレ・ド・バルザック『ゴリオ爺さん』
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■風俗的研究
私生活場景:ゴリオ爺さん ベアトリクス
地方生活場景:ウージェニー・グランデ、幻滅
パリ生活場景:浮かれ女盛衰記、従妹ベット、従兄ポンス
軍隊生活場景:ふくろう党
田園生活場景:農民、谷間の百合
■哲学的研究
あら波、知られざる傑作、絶対の探求、ルイ・ランベール、セラフィタ
■分析的研究
結婚の生理学
欲望のない人間なぞどこにいるのだろうか。社会に生きる人間の、どんな欲望が金銭をぬきにして解決されるだろうか。
幸せになるにはお金がいる。お金がなけりゃどうにもならん。
冷徹に計算すればするだけ、あなたは出世できるわ。無慈悲に殴れば、周囲からは怖がられることでしょう。あなたにとって馬車馬程度の価値しかない人間なら、相手がへばらないうちにとっとと乗り換え、用がなくなれば道に置き去りにしなさい。そうでなければ、望みなんてかなえられないの。
人間の心は、愛情の高みを登りつめると休息を見出すが、憎しみの感情の急勾配を下るときは、めったに止まらないものだ。
この最後の歌は言葉で歌われたのではない。眼でもない。身振りでもない。人間が思想を伝え合うのに用いる、いかなる記号でもない。魂が魂自身に語りかけるように歌われたのである。
愛する女性に連れ立って歩くこと、その人に腕を貸すこと、その人の為に道を拾うこと、この限りのない喜びは一生涯を満たすに足る。
私の人間悲劇は、人間の一つの大きな叙事詩だ。フランス社会がその語り手であって、私は書記に過ぎなかった。
ナポレオンが剣で遣り遂げられなかったことを、私はペンで成し遂げよう。