【死と美の作家】三島由紀夫(みしまゆきお)【登れば登るほど高く見える】

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同性愛右翼作家。本名は平岡公威。

東京大学法学部、大蔵省というエリート中のエリート。

結局、文学に専念する為、一年で退職します。

子供の頃は、祖母より女の子のように育てられた。

三島由紀夫は、太宰治を非常に嫌ったのですが、まぁ嫌うわなと。

レフ・トルストイウィリアム・シェイクスピアを嫌ったように、

結局、自分自身を見たに過ぎないのでしょう。

 

 

非常に作品が多く、全部を読むのは流石にしんどいかと。

のんけの方は、『中世』『仮面の告白』『禁色』『愛の処刑』『三熊野詣』をおすすめします。

ほもの方は、好きなの読んでどうぞ。

ゆりの方は・・・ゆりがこんなページ見るわけないだろ。

 

 

彼は雪に濡れた革手袋をいきなり私のほてっている頬に押しあてた。私は身をよけた。頬になまなましい肉感が燃え上がり、烙印のように残った。私は自分が非常に澄んだ目をして彼を見つめていると感じた。

 

 

我々の生には覚醒させるだけの力だけがあるのではない。生は時には人を睡らせる。よく生きる人はいつも目ざめている人ではない。時には決然と眠ることのできる人である。

 

 

竜二はなお、夢想に涵りながら、熱からぬ紅茶を、ぞんざいに一息に飲んだ。飲んでから、ひどく苦かったような気がした。誰も知るように、栄光の味は苦い。

 

 

あの人の心ならついてまいりましょう、あの人の肉ならついてまいりましょう。私はそうやって、どこまでもついて行きました。それなのに突然あの人の手が鉄になって、私を薙ぎ倒した。もうあの人には心がありません。あのようなものを書く心は、人の心ではありません。

 

 

われらはもはや神秘を信じない。自ら神風となること、自ら神秘となることとは、そういうことだ。人をしてわれらの中に、何ものかを祈念させ、何ものかを信じさせることだ。その具現がわれらの死なのだ。