身はたとひ武蔵の野辺に朽ちぬとも留置かまし大和魂


ブロンズちゃんの書籍紹介 Part11 吉田松陰『留魂録』



理念は、人間が到達することのできる最高の地点であり、

人間の観想的精神と創造力とが合一して全業績を達成する最高の地点である。

理念は、それ自体のためにも、またその影響力のためにも、普遍史的考察に値する。

永劫に破壊されて、永劫に回転する創造が生じ、そして、あるひそかな掟が変化の戯れを導いてゆく。

大衆というものは歴史が始まって以来、統治されてきたものだし、また世の終わりまで統治されてゆかなければならぬものだ。

彼らに自治ができるなどというのは、まったくの偽善で道化芝居だね。

神の摂理によって選ばれた天才は、

たとえ始めは理解されずその価値を認められなくとも、

やがて偉大な国民を導いて様々な困難を克服し、

更に大いなる偉大性を獲得させるだろう。

平和というものは、めそめそした平和論者の様な泣き女のシュロの葉によって維持されるのではなく、

世界をより高度な文化のために役立たせようとする支配民族の勝利の剣によって樹立される。


若し同士の士其の微衷を憐れみ継紹の人あらば、

乃ち後来の種子未だ絶えず、自ら禾稼の有年に恥ぢざるなり。

同士其れ是れを孝思せよ。