ミケランジェロ・ブオナローティについてのライナー・マリア・リルケの詩
アメシストが芸術を適当に紹介する Part19 ルネサンスの巨匠たち サンドロ・ボッティチェッリとレオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロ・ブオナローティとラファエロ・サンティ
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これは一つの時代がその終焉にあたって
もう一度自分の価値を総括してみようとするとき
いつもあらわれてくる人間だった。
そのようなとき一人の人間があって
時代のすべての重荷を取り上げ
自分の胸の奥底へ投げ込むのだ。
かれに先立つ人々は人の世の悲喜と甘苦しか知らなかったのに
彼はひたすら人生の重み厚みを感じ
すべてを一つの物として自分が抱き止めるのを感じる。
ひとり神のみが彼の意志を高く超えている。
さればこそ彼はこの超絶を悩む雄々しい心をもって
神を愛するのだ。